2023年度の個展DM収拾状況とアートシーンの展望について
お疲れ様です。にゃぎゃーらです
標題についての報告と全国の画廊・美術館を回る中で感じた2023年度のアートシーンの傾向について語っていこうと思います。
個展DMの収拾状況について
2023年は6-9月に業務都合で出歩けなかったため例年より収拾枚数が少なめでした
12月の収拾が終わっていないので見込みの数字となりますが収拾数は8000枚になると思われます
例年通り東京での収拾数が3500枚程度、大阪、京都等関西での収拾が2500枚程度、東海等が1000枚程度と全国から満遍なく集まったと思います。
今年はマストドンをはじめ様々な方の協力もあり全国から満遍なく個展DMを収拾できたと思います。
特に例年収拾に苦慮していた北海道の個展DMが200枚以上集まり北海道のアートシーンの傾向、作家の作品を正確に残すことができたかなと思います。
ここまでの数は1人では収拾できない枚数です。ご協力いただいた皆様に感謝を申し上げたいと思います。
2023年度のアートシーンの展望
2021年はコロナ、2022年はウクライナとアートシーンは世相を反映しています。
後から過去のDMを振り返るとあんな時間があったなとか、あんなことがあったなとかその当時を振り返ることができて面白いです。
さて、そんな中2023年度はというとこれといったアートシーン全体での大きなトレンドはなく各作家が各々好きなように展示をしていた印象があります。
平和な日常が戻りつつあるのでしょうか。
印象的だったのは、コロナ禍で延期してしまった展示が2023年になってようやく再開されるケースが多く見られたことです。2-3年という時を超えて展示された作品はどれも生き生きとしており、描く楽しさ、展示する楽しさを感じます。
このまま"日常"が戻ってくることを強く望みます。
2023年のアートシーンで目を見張るのはキャタクター絵画の躍進です。2022年度以前にもキャラクター絵画の展示はありましたが、昨年9月のパープルームギャラリーでの展示を契機により多く認知されるようになった印象です。
これからの動向に注目したいですね。
関西方面では春に京都にて国際写真展が開催され世界各国から多くのフォトグラファーが集まりました。関西では写真専門ギャラリーが多くコンテンポラリーな写真作品が盛んな印象があります。また、関東の"キャラクター絵画"とは違うキャラクターを主体としたアート作品が今年も多く展示されていました。
関東との"差別化"が起きるのか2024年度に密かに期待しています。
なぜ個展DMを集めるのか
最後に個展DMを収拾する目的について語らせていただいて終了しようと思います。
現代アート、一見すると突然変異的に新しい作風の作品が産まれているように思われますが、実際には印象派以降様々な流派の模倣、リスペクト、オマージュ、反発などから木の根のようにアートの流れが紡がれてします。
そのアートの流れ自体は文献で振り返ることが可能です。ただ、文献や歴史書に残らない作家たちの活動もアートシーンに影響をあたえていたはずです。
現在、巨匠と言われる作家の"作品"はいつ作られたものなのか把握することはできますが、"いつ"、"どの画廊で"展示されたのかなどは振り返ることが困難です。
個展DMを収拾しアーカイブ化することで面としてアートシーンを振り返ることができれば同時期にどのような作家がどのような展示をしていたのかを振り返れるものと思っています。
アーカイブ化は自分が生きている間にできるかは分かりかねますが(量が膨大すぎるので)ある程度満足する領域までいったらどこかの美術館か図書館に寄付しようと考えています(候補は東文研)
さて、2024年以降も個展DM収拾は続いていくのですが、1人ではどうしても限界があります。
最後まで読まれた方、お近くのギャラリーや美術館で個展DMを収拾・保存していただけるととても力になります。
長くなりましたがここまでお読みいただきありがとうございました!